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LGBTQ+がパートナーや家族を亡くしたとき、セクシャルマイノリティならではの想像もつかないことが起きることがあり、どこで話をしたらいいのか、誰に話したらいいのか、分からない現状があります。
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今回、Web等を通して体験談等を共有することで、こうした情報を求めている方々への情報提供をしていきたいと考えています。また、死別体験を人と共有することで悲嘆から回復しやすいと言われています。これをグリーフケアと言います。コミュニティ内でのグリーフケアについての認知を高めていきたいと考えています。
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そもそもグリーフケアということが一般的に知られておらず、パートナーや家族を亡くした当事者の方がグリーフケアのミーティングへのアクセスを思いつかないという現状があり、また、遺族の会などの一般の支援団体の中で安心してグリーフケアを受けられるかというとそういう状況にはありません。
そのため、プライドハウス東京では、LGBTQ+の死別体験者がセーフスペースのなかでグリーフケアが受けられるよう、2022年1月から「LGBTQ+死別体験者のわかちあいの会」を開催してきました。東京だけでなく、姫路市でも開催し、地方でもニーズがあることが再認識されました。
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今後も隔月1回ペースで「LGBTQ+死別体験者のわかちあいの会」を開催するとともに、こうした会をさまざまな場所で開催できるようにファシリテートする人材の養成や、一般の遺族支援団体と連携してLGBTQ+が安心してグリーフケアを受けられるような環境を整えていくことも目指しています。
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なお、この「LGBTQ+死別体験者のわかちあいの会」というWebサイトの運営には、実際に「わかちあいの会」を開催してきた方や、同性パートナーと死別した体験を持つ当事者の方たちが携わっています。今後、それぞれの体験記を掲載してまいります。