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けんじさんの死別体験 エピソード001 旅行から帰ってきたらパートナーが亡くなっていた
◆旅行から帰ってきたら…
私は大学の同窓会で、2泊3日で金・土・日と旅行に行くことになりました。ひろしさんもほとんど問題なく、低血糖発作も起こしていなかったので、安心して旅行に行けました。
金曜日に旅行先に着いた時点で、お昼にメールをすると、しばらくしてから「ノンビリ楽しんでね~」という返信がありました。それで私も安心し、同窓会に参加してそのままにしてしまいました。
日曜日の飛行機は最終便で、家に着いたのは夜12時を回っていました。家の前について、ハッとしました。新聞受けに新聞が2日分溜まっていたのです。慌ててドアを開けるとベッドにひろしさんが横たわっていました。何度も「ひろしさん! ひろしさん! 目を開けて」と言ったのですが、反応はありませんでした。すぐに119番をして救急車を要請しました。おそらく5分以内に救急車は到着したと思うのですが、とても長く、何時間にも感じられました。救急隊員が入ってきて、ひろしさんを見てすぐに「亡くなっていますね。警察を呼びます」と言いました。私は「そんなことはない。よく見てください。さっき動いたように見えたし!」などと言ったような気がします。しかし、事実は変わりませんでした。