

フィンランド
カミングアウトを通じてLGBTQへの差別に一石を投じるプロアスリートが登場

LGBTQの権利についてフィンランドでは広く認識が高まっていますが、スポーツ界ではまだ避けられがちなトピックでもあります。ロッカールーム、試合前のやじ、学校の体育などでも伝統的なジェンダーの固定観念を伝えることが多く、特に男性スポーツの世界では、異性愛や男らしさの狭い定義が残念ながら依然としてはびこっています。
しかし近年、カミングアウトを通じてこの件に一石を投じるプロアスリートがでてきました。
アイスホッケーのヤンネ・プハッカ、水泳のアリ=ペッカ・リウッコネン、ボクシングのエリナ・グスタフソン。砲丸投げと重量挙げのヴェラ・ラサネンはこれまでトランスジェンダーを公表した唯一のアスリートです。
スポーツや学校体育で平等を推進するため、フィンランド国立スポーツ評議会(文化教育省を補佐する専門家委員)は、差別反対、平等、持続可能な開発に関する独自の部門を設けています。
また文化教育省は、安全なスポーツ環境に皆がアクセスでき、性的マイノリティに対する差別撤廃に取り組むPREACTプロジェクトにも資金を提供しています。
一方、ヘルシンキ地域のLGBTIQスポーツクラブHOTは、1997年以降、性的マイノリティに属するあらゆるレベルのアスリートを支援しています。