プライド
ハウス
東京とは

「プライドハウス東京」は、セクターを超えた団体・個人・企業・大使館などが協働するプロジェクトです。東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会が開催されるタイミングを契機と捉え、LGBTQ+などの性的マイノリティ(以下、LGBTQ+)に関する情報発信を行うホスピタリティ施設を設置し、多様性に関する様々なイベントやコンテンツの提供することを目指しています。

世界で初めて開設された「プライドハウス」は、2010年バンクーバー冬季オリンピック・パラリンピックのタイミングでした。差別・偏見が強いと言われるスポーツ界に、LGBTQ+に関する事実に基づいた情報と安心・安全な居場所を提供することを目的に、以降、大きな国際スポーツ大会に合わせて各地のNGOが主体となり、様々な形で「プライドハウス」が設立運営されてきました。

「プライドハウス東京」コンソーシアムは、LGBTQ+のアスリートや、その家族や友人、そして観戦者や地元の参加者が、自分らしく、多様性をテーマとした大会を楽しめるように活動するとともに、次世代のLGBTQ+の若者が安心して集える常設の居場所づくり、社会づくりを目指し生まれました。2020年以降に日本社会に残るレガシーを、という団体の意志を込めて、当初予定されていた東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の最終日の2年前、2018年9月6日に、文部科学省にてキックオフ記者会見を行いました。

  • ○2019年
    2019年ラグビーW 杯で盛り上がる秋、9月20日〜11月4日の間、期間限定のスポーツとLGBTQ+をテーマにした情報発信施設「プライドハウス東京 2019」を東京・原宿「subaCO」にてオープン。



    29の団体・個人、18の企業、15の大使館がコンソーシアムとなり、「教育・多様性発信」、「文化・歴史・アーカイブ」、「セクシュアルヘルス・ 救済窓口」、「アスリート発信」、「祝祭・スポーツイベント・ボランティア」、「居場所づくり」、「仕組みづくり」という7つのチームに分かれ、様々な企画を実施。会期中、3000名以上の方に来場いただきました。

    アスリートや各方面で活動を進められている方々をお招きしたセッション、多様性尊重・子どもの未来・セクシュアルヘルスなどのトークイベント、バレー・テニス・フットサル・ボッチャ等のスポーツ企画など、多層的に情報発信を行いました。

    また、12月6日には日本初となるLGBTQ+支援をテーマに掲げた音楽イベント「LIVE PRIDE〜愛をつなぎ、社会を変える。〜」を東京国際フォーラムにて開催しました。

    • ○2020年

      2020年7月から予定されていた東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の時期に合わせ、期間限定の施設「プライドハウス東京2020」をオープン予定でしたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響による大会延期に伴い計画変更を行いました。

      当初は、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会が開催された翌年、2021年以降での設立を目指していましたが、コロナ禍におけるLGBTQ+ユースの実態調査「LGBTQ Youth TODAY」をもとに、性的指向・性自認に気兼ねすることなく、安心して繋がりをもてる場所が中⻑期化するコロナ禍にこそ必要であると判断。計画を前倒しし、2020年に設立することになりました。

      「プライドハウス東京」コンソーシアムは、日本で初めてとなる常設の大型総合LGBTQ+センター『プライドハウス東京レガシー』を、国際カミングアウト・デー(National Coming Out Day)である10月11日に、東京都新宿区にオープンしました。

      • ○2021年
        1年延期となった東京2020大会は、2021年7月23日から8月8日までオリンピック、8月24日から9月5日までパラインピックを開催することが決定。15社の大会公式パートナー企業の方々のサポートもあり、『プライドハウス東京レガシー』は、2010年バンクーバー以降展開された世界のプライドハウス史上初めて、大会組織委員会による「公認プログラム」となりました。大会直前の4月末には、組織委員会の橋本聖子会長にもご訪問いただき、東京2020とLGBTQ+に関して意見交換も行いました。


        大会期間中は、オリンピアン・パラリンピアンを含むカミングアウトしているLGBTQ+アスリートからのメッセージパネルの展示、トランスジェンダーとスポーツ参加に関する勉強会の実施、スポーツ団体向けの冊子やメディア向けガイドラインの配布など、LGBTQ+とスポーツ・文化・教育などに関する情報発信企画を、新型コロナウイルス感染予防対策を実施しつつ、オンラインとオフラインを交えながら展開いたしました。(なお、2021年9月5日をもって、東京2020オリンピック ・パラリンピック競技大会は閉会となり、「公認プログラム」も終了となりました。)


        また、休眠預金によるLGBTQ+ユースおよび中高齢者向けの事業、厚生労働省の交付金を活用したLGBTQ+の自殺防止対策事業、新型コロナウイルス感染拡大防止に関する補助金による事業など、日本初の常設の総合LGBTQ+センターとして、安心・安全な居場所づくりだけでなく、日本全国のLGBTQ+活動団体などと連携した取り組みを行いました。